はじめての海外一人旅で、はじめてAirbnbを利用しました。
ホテルや旅館以外の形態の宿泊施設を利用した経験がなかったので、ホストと会うまでは本当にちゃんとステイできるのだろうか、大丈夫なんだろうかと不安でいっぱいでした。
そんな不安でいっぱいだったはじめてのAirbnbだったのですが、とても素敵なホストのおかげもあって、予想外にも大満足の結果となったのです!
これからはじめて利用される方のためにも、メリット、デメリット含め記録を残しておこうと思います。
Airbnbを利用したきっかけ
きっかけは、トリノ市内中心部のホテルがチャンピオンズリーグ開催の影響で高騰していたから。でした。
下の写真は、トリノのユベントススタジアムでCLが行われる日のホテルの空き状況(※3月24日頃にエクスペディアで検索したときのスクリーンショット)です。
私が予約しようとしていた3月12日は、もう少し空きがあった気がしますが、満室になっていたり室料が高騰している状況でした。
私はMarriottのリワード会員なのでポイントを貯めたいこともあり、LingottoにあるACホテルトリノを予約するつもりだったのですが、普段であれば1泊1万円少々の室料が2万円オーバー・・・。
それは仕方がないとしても、ホテルの場所が中心部から少し離れたところに位置しているため、前後の移動のことを考えるとベストな選択では無いように思われたのです。
立地を気にしなければリーズナブルに泊まれるところもあったのですが、CLを観に行って帰りが深夜になること、翌日は7:00の空港バスに乗らなければならないことから、どうしても交通至便であることは譲れません。
そこで、ホテルに比べ少々不便そうなアパートメントやB&Bを予約しようかとも考えたのですが、交通至便のところは既に値段が高騰しており、決定打に欠ける状況・・・
そんな時に私の希望を叶えてくれたのがAirbnbだったのです!
リスティングをさがしてみよう
ちょっと試しにトリノの宿を探してみると・・・。あ、宿ではなくて、リスティングと言うそうです。
私が希望する条件は3つ。①駅近、②個室、③専用バス・トイレが付いていること。でした。
こんな感じで、まるまる貸し切りを選んで検索。
すると、私が希望する立地と条件で、1泊約5,500円(清掃代、税、手数料含む)で空いていたんです!!!
1泊5,500円だったら予約するしかないと思い、即座にアカウントを作成し予約することにしました。CL開催日1泊だけと思っていたのですが、チェックインが17時以降だったことや、その前日も空いていたことから2泊予約することに。※もしかしたら、最低宿泊日数が2泊からだったのかもしれません。
支払いはクレジットカードで決済し予約完了。7日前までキャンセル無料という利用者にとってはありがたい条件もついていました。
なお、facebookからの連携をしなかったので、アカウント作成には少々手間がかかってしまいました(自撮り写真など)。
※まだアカウント登録をされていない場合はこちらのリンクより登録すると、¥ 8,000 以上の初回宿泊が¥ 3,700OFFになるクーポンがもらえます。
ちなみに、他にも同じような立地でもっとリーズナブルなリスティングもあったのですが、予約の決め手となったのは、
・レビューを読んでみて満足度の高そうなリスティングであったこと
・スーパーホストでゲストの対応に慣れてそうだったこと(150件以上のレビューがあった)
・事前承認なしで即時予約可能だったこと(※事前承認や予約リクエストが必要なリスティングも多い)
・同性(女性)のホストだったこと
などです。
予約してから当日までにやったことなど
予約完了の後、ホストにご挨拶をしておくのがマナーとなっているようでしたので、アカウントのメッセージ機能より、当日の到着予定等も含めてメッセージを送っておきました。
ホストの方はイタリア語と英語が可能とのこと。語学が堪能でない私はgoogle翻訳を駆使して英語でメッセージを作成。(メッセージのやりとりはこの方法でしのぐことができた。)
また、アプリがあったほうがメッセージのやりとりをしやすそうだったので、スマホにアプリをダウンロード。
利用日の1週間前くらいにホストからメッセージが届き、当日の待ち合わせについて打ち合わせを行いました。
夕方に最寄り駅に到着予定であることを伝えると、17:00以降ならいつでもチェックインできますと返答があったので、17:00にお部屋のある建物の前で待ち合わせをすることに決まりました。鍵はホストから直接受け取るようです。
※イタリアのアパートの鍵はとても特殊でした。直接開閉の方法を説明してもらえて本当に良かったです。
また、嬉しかったのは、朝食を食べるのに適したバールや、近くにあるお勧めのトラットリア、素敵な雑貨屋さんのこと、トリノには観光スポットがたくさんあること、など、ガイドブックでは知り得ない地元の人だからこそのお勧め情報の提供をしていただけたこと。
教えていただいたお店のことを調べてみると、素敵なお店ばかりで、是非行ってみたい!と思えるところばかり。おすすめのスーパーなんかも聞いておけばよかったなと、今さら思いました。
そして、予約当日、約束の時間にお部屋のある建物の前に行くと、ホストの女性が時間通りにきてくださって、あたたかく迎えてくれたのでした。
ホストと合流してから
ホストはとても素敵な女性で、驚くことに日本語で挨拶をしてくれたのです。日本人の友達から挨拶の言葉を教えてもらったとおっしゃっていて、その心遣いがとても嬉しい!
その後、簡単に英語で挨拶をして、さっそく鍵の開け方のレクチャー。
古い建物だったこともありますが、イタリアのアパートは構造上、いくつもの扉の鍵を開けて中に入っていく必要がありました。
まずは通りに面した大きな門のような扉を開錠。これは中に入ってからの写真ですが、下の方に勝手口のような小さい扉があって、その部分が開けられるようになっています。
建物の中に入ると高い天井のエントランス。写真はぼかしているんですが、とっても素敵なエントランスなんですよ!
建物全体はロの字の形をしています。エントランスにはエレベーターはなくて、いったん建物の外に出て、中庭を通って住居にいくためのエレベーターのあるところに行き、そのエレベーターホールに入る扉の鍵をあける必要がありました。
中に入ってからの写真ですが、このホールの中に入るために開錠する必要があります。
エレベーターの操作方法を教わり最上階へ。エレベーターは二人乗れたらいいくらいの小さな古めかしいもの。止まったらどうしようかと少々不安な感じもしました。
そして、最後に一番大変だったのが部屋の鍵。
まるで金庫みたいな強固な扉には複雑な錠前が扉に仕込まれていて、鍵の開閉がものすごく難しいのです!
日本式であれば右にカチャ、左にカチャ、で開閉できますが、右に2〜3回は回してさらにググっとひねって、ようやくガチャっと開きました。閉めるときは開けるときよりも少し易しかったですが、1回半くらい左に回してやっと施錠完了。
ホストの方は、皆さんが苦労されているのを知ってか、開閉ができるようになるまで何回も練習に付き合ってくださったのでコツをつかむことができました。
一番大変でドキドキしたのは部屋の鍵の開閉だった、と言っても過言ではないでしょう。
写真は部屋の中の扉に張ってあったものですが、鍵を持たずに外に出たら200€かかるからくれぐれも注意するように!!といったことが書かれているようです。
鍵の開閉が日本式と全く異なりますので、イタリアで民泊の利用を考えておられる方はご注意くださいね。(※近代的な建物であればこのような困難は無いのかも。)
鍵のレクチャーを受けたあとは、室内でWi-Fiのパスワードや設備の説明を受け、チェックアウト時間の確認がありました。
バスの関係で6時にチェックアウトしたいことを伝えると、鍵は室内の鍵置き場に置いて退室することになりました。
部屋の扉はよくできていて、扉を閉めるとオートロックで施錠される仕組みになっていました。(鍵を差し込んでぐるぐる回すとさらに強固な鍵で施錠される。)
そして鍵の開閉にまつわる間抜けなエピソードをひとつ。
買い物にいったあと、エレベーターホールの扉の鍵が開けられなくて、ガチャガチャやってたところ、ちょうど住人と思われる男性がやってきて、こうやって開ける(鍵を回して鍵を差したまま扉を押す) んだよ、と教えてくれました。
鍵が開けられない時点で完全に不審者の私ですが、親切に教えてくれるあたりは、住人にも民泊に対する理解があるのかなと感じたのですがどうなんでしょう?
部屋の設備など
部屋の設備や注意事項を丁寧に説明していただいたあと、手作りのような小さなプレゼントをいただきました。そして私はアメちゃんをプレゼント。迷惑になることもあるかもしれませんが、ちょっとしたお土産を渡すのは場がなごんでよいかもしれません。
ホストの方は困った事があればメッセージしてね、と言って帰っていかれました。
親切なホストで本当に幸運だったと思いますし、異国の地でこんなにおもてなしを受けるとは考えてもいなかったので、感激してしまいました。
お借りした部屋は、綺麗にリノベーションされ、インテリアは可愛らしい感じで統一されています。
建物の最上階に位置する、いわゆる屋根裏部屋。まるで昔読んだ本の世界だと思いました。
ベッドは下から一段引き出せるようになっていて、最大2名まで宿泊できるみたい。 2名で利用するには手狭かもしれませんが、1人の私には問題ありません。
白を基調とした室内はきちんと清掃されていて、ベッドのシーツやタオルなどのリネンも清潔なものが用意されています。
部屋に入って右手の扉の中にはバス・トイレがあります。写真は撮り忘れたのですが、半畳くらいのシャワーブースがあり、シャンプーやトリートメントも置いてありました。※シャワーの水圧が弱かったのと、排水がイマイチだったのが難点でした。
ミニキッチンがあって、電子レンジ、冷蔵庫も備わってました。
イタリアっぽいのは、 エスプレッソマシンとエスプレッソ用の珈琲豆、 オリーブオイルとバルサミコ酢が用意されていたこと。また、アペリティーボのお酒に使われている、アペロールの大きな瓶も置いてました。
初日に利用したホテルとは異なって至れり尽くせりですね!(※決してホテルがダメだったということではありません。)
お皿やマグカップも有ったので、スーパーで買い物をして簡単な自炊ができました。
いざ食べようと思ったときにカトラリーがみつからなくて焦ったのですが、Marriottのラウンジにあった使い捨てのナイフ・フォークセットを持ち帰っていて難を逃れました。こういう時のために旅行カバンには割り箸やフォークの1本くらい仕込んでおかねばと思ったのです。※見つけられなかっただけかもしれません。
そして、この部屋で最も素晴らしかったのは窓からの眺望。
正面には旧市街地の方面を望む景観。
左手に遠くに見えるのはアルプスかな。
こんな素晴らしい眺望に出会えるとは!
素敵すぎて、なんだか贅沢な気分になりました。
Airbnbを利用してみてどうだったか
40を過ぎてはじめて民泊を利用してみる、という、なかなかチャレンジャーな体験をしたわけですが、実際に利用してみると、快適に過ごすことができてとても良かった!です。
まず、最大のメリットはなんと言ってもリーズナブルなお値段。
特に私が利用した日は、周辺のホテルが高騰していたこともあって、1泊5,500円の料金は破格でした。
また、私の希望する地下鉄駅まで1、2分という交通至便の立地のおかげでスムーズな移動ができたこと、プライバシー重視の個室でこのお値段は本当に価値があったと思います。
都市や地域によってはホテル代のものすごく高いところもありますので、そういったところではAirbnbの利用を検討してみてもいいなと感じました。
また、とても個人的な感想になりますが、ホテルとは違って落ち着いて過ごすことができたのが良かったです。防音設備はなされていないようで、けっこう生活音が聞こえてくるのですが、住居ということもあり、不思議と落ち着いて過ごすことができました。
まさに「暮らすように旅する」を実感。
そして、お値段以上に価値があったのは、ホストの手厚いおもてなしや心遣いに触れられたこと。
空いている部屋を人に貸して報酬を得るビジネスなわけですが、ゲストに喜んでもらいたいと、とか、困ったことがあれば助けてあげたい、もっと自分の街を知ってもらって好きになってほしいといった、そんなホスト心遣いを感じられたように思います。
自分の旅程をこなすのが精一杯だったことや、滞在中に困ったことは起きなかったのでホストと連絡をとることもなかったのですが、私から積極的にトリノのことについて尋ねてみたりすると、もっと交流を深めることができたのかもしれませんね。
最後に辛かった点ですが、先にも書きましたが、鍵の開閉は本当に大変だったのとシャワーの水圧が弱かったことです。お湯はちゃんと出ていて、シャワーはできましたので大きなトラブルと言うわけではありません。
不安でいっぱいだったはじめてのAirbnb。いわゆる、「当たり」の良いホストに巡り会えた幸運の要素も大きかったのですが、 貴重な体験ができて良かったと思っています!